このページでは、DSエージェントの制御と環境設定を行うことができます。
エージェント環境設定ページで使用できる機能は、現在の識別子が持っている権利と使用しているeDirectoryのバージョンによって異なります。
エージェント情報
このオプションを選択すると、使用しているサーバの接続情報が表示されます。
詳細については、「エージェント情報」を参照してください。
パーティション
このオプションを選択すると、通信しているサーバ上にあるレプリカが表示されます。
詳細については、「パーティション」を参照してください。
レプリケーションフィルタ
このオプションを選択すると、指定したeDirectoryエージェントに対して設定されたレプリケーションフィルタが表示されます。フィルタ済みレプリカの説明、使用する理由、および設定方法については、『eDirectory Administration Guide』の「Managing Partitions and Replicas」セクションを参照してください。
エージェントトリガ
エージェントトリガを使用して、特定のバックグラウンドプロセスを開始できます。ほとんどのトリガは、次に示すSET DSTRACE=*optionコマンドを実行した場合と同じです。
ジャニタ
ジャニタ間隔では、次の処理が実行されます。
- 継承されたACLの更新
- 合成時刻のチェック
- サーバのリネームが行われた場合は、DSエージェントの資格情報のチェックおよび更新
クリーナ間隔では、ジャニタ処理によってNCPサーバのステータスが更新され、期限切れの動的バインダリエントリがパージされます。
パージャ
このトリガは、変更時刻が現在のパージ時刻より早いすべてのエントリおよび属性をパージします。レプリカリング内のすべてのサーバが変更を認識した後、パージ時刻は進められます。このトリガは、SET DSTRACE=*Jコマンドを使用した場合と同じです。リンバ
このトリガは、ツリーのリネームやアドレスの変更をチェックし、NCPサーバオブジェクト情報のローカルキャッシュを最新の状態に保ちます。指定されたNCPサーバにNCPサーバオブジェクトのレプリカがあるとは限らないため、このキャッシュが保持されます。リンバ間隔では、このサーバのオブジェクトを持つ実レプリカにアクセスして、キャッシュを最新の状態に保ちます。このキャッシュには、主にインデックス定義情報や述語データの統計情報の設定が含まれます。リンバ処理中に発生するエラーについての詳細は、iMonitorの[エージェントプロセスのステータス]ページで参照するか、DSトレースにリンバフラグを設定して参照することができます。このトリガは、SET DSTRACE=*Lコマンドを使用した場合と同じです。すべてのサーバが稼働していると仮定
DSエージェントは、通信不可能なサーバを「不正アドレス」キャッシュに入れます。これは、現在通信不能なサーバと通信しようとして、バックグラウンドプロセスの処理速度が不必要に低下しないようにするためです。このキャッシュ内のアイテムは、30分ごとにクリアされます。このトリガを使用すると、DSエージェントは、通信が必要なサーバがすべて起動しているとみなします。つまり、このトリガで不正なアドレスキャッシュをクリアすることができます。このトリガは、SET DSTRACE=*AコマンドとSET DSTRACE=*Uコマンドを併用した場合と同じです。複製
このトリガを使用すると、オブジェクトのアウトバウンド同期を開始できます。このトリガは、SET DSTRACE=*Hコマンドを使用した場合と同じです。スキーマ同期
このトリガを使用すると、スキーマのアウトバウンド同期を開始できます。このトリガは、SET DSTRACE=*SSコマンドを使用した場合と同じです。参照チェック
このトリガを使用すると、バックリンクを保持および期限切れにし、DRL(ダイナミック参照リンク)を保持および更新するプロセスを開始できます。このトリガは、SET DSTRACE=*Bコマンドを使用した場合と同じです。
バックグラウンドプロセスの設定
バックグラウンドプロセスの設定を変更できます。
バックグラウンドプロセスの設定(分)
バックグラウンドプロセスを実行する間隔を変更できます。この設定は、SET DSTRACE=!optionコマンドを使用した場合と同じです。詳細参照コストの設定
詳細参照コスト(ARC)を有効または無効にするかどうかを指定できます。ARCは、デフォルトで有効になっています。ARCをデバッグモードで実行することもできます。ARCは、改善されたコストアルゴリズムです。主な目的は、サーバの停止を防ぐことです。非同期アウトバウンド同期設定(ミリ秒)
非同期レプリケーション中の受信サーバのオーバーロードを防ぐことができます。環境によって設定は異なります。デフォルトでは、このオプションは無効になっています。有効にするには、まず 100 を試してから、必要に応じて数を増やしたり、減らしたりします。バックグラウンドプロセス遅延設定(ミリ秒)
バックグラウンドプロセスサイクルでの遅延を設定し、サイクルの実行時間が長くなり過ぎないようにします。次のポリシーのいずれかを選択します。
- CPUは、コンピュータが特定のパーセンテージのリソースを使用している場合、バックグラウンドプロセスの2つのインスタンスの間に遅延が発生するよう指定します。遅延の最長時間を指定することもできます。この設定は、すべてのバックグラウンドプロセスに適用されます。
- ハード制限は、バックグラウンドプロセスの2つのインスタンスの間に常に遅延が発生するよう指定します。個々のバックグラウンドプロセスに対して、遅延の長さを設定できます。
エージェント同期
同期には、アウトバウンド同期とインバウンド同期があります。データに加えられた変更をserver1とserver2の間で同期する必要がある場合、アウトバウンドという用語は、server1からserver2に送信される同期処理を意味します。インバウンドという用語は、server2からserver1に送信される同期処理を意味します。
次のパラメータを設定できます。
インバウンド同期
サーバのインバウンド同期を有効または無効にできます。サーバに対してこのオプションを無効にすると、他のサーバでデータに加えられた変更がそのサーバと同期されなくなります。
アウトバウンド同期
サーバのアウトバウンド同期を有効または無効にできます。サーバに対してこのオプションを無効にすると、そのサーバでデータに加えられた変更が他のサーバと同期されなくなります。アウトバウンド同期を無効にする期間(単位は時間)を指定できます。最大の期間は24時間です。デフォルト値は24時間です。指定された期間が過ぎると、そのサーバでデータに加えられた変更が他のサーバと同期されます。
インラインキャッシュ変更
サーバのインラインキャッシュ変更を有効または無効にできます。インラインキャッシュ変更が無効にできるのは、アウトバウンド同期とアウトバウンド優先度同期が無効になっている場合のみです。アウトバウンド同期とアウトバウンド優先度同期を有効にすると、インラインキャッシュ変更も有効になります。
インラインキャッシュ変更を無効にすると、そのレプリカのキャッシュ変更が無効としてマークされ、[エージェント環境設定]>[パーティション]に無効のフラグが表示されます。インラインキャッシュ変更を有効にして、キャッシュ変更が再構築されると、無効なキャッシュ変更のフラグが削除されます。
同期メソッド
eDirectoryでは通常、レプリカおよびレプリケーションパートナーの数に基づいてメソッドが自動的に選択されます。同期方法を指定するには、次のいずれかの方法を使用します。
パーティション
サーバ
ダイナミック調整
システム計測同期スレッド
アウトバウンド同期を行うスレッドの数をシステムに自動的に判別させるかどうかを指定します。
最大システム計測同期スレッド - システム計測同期スレッドを有効にすると、システムがアウトバウンド同期に使用するスレッドの最大数を指定できます。サポートされている値は 1 から 16です。 使用している環境で、指定した値がサポートされていることを確認してください。
最大手動設定同期スレッド - システム計測同期スレッドを無効にすると、システムがアウトバウンド同期に使用するスレッドの数を手動で指定できます。サポートされている値は 1 から整数型の最大値(2,147,483,647)です。使用している環境で、指定した値がサポートされていることを確認してください。
優先度同期アウトバウンド
eDirectory 8.8以降では、アウトバウンド優先度同期を有効または無効にできます。サーバに対してこのオプションを無効にすると、そのサーバで重要なデータに加えられた変更が、優先度同期によって他のサーバと同期されなくなります。ただし、変更されたデータは、通常の同期処理によって同期されます。アウトバウンド優先度同期は、デフォルトで有効になっています。
優先度同期インバウンド
eDirectory 8.8以降では、インバウンド優先度同期を有効または無効にできます。サーバに対してこのオプションを無効にすると、他のサーバで重要なデータに加えられた変更が、優先度同期によってそのサーバと同期されなくなります。ただし、変更されたデータは、通常の同期処理によって同期されます。インバウンド優先度同期は、デフォルトで有効になっています。
優先度同期スレッド
アウトバウンド優先度同期に使用するスレッドの数を指定できます。サポートされている値を次に示します。
1 (最小)以上
32(最大)デフォルト値は4です。システムリソースに応じて、適切な値を設定できます。
優先度同期キューサイズ
eDirectory 8.8以降では、優先度同期のキューサイズを指定できます。有効な値の範囲は0~232 -1です。デフォルト値は、232 -1です。
-1を指定すると、キューサイズが無限大になります。-1は232 - 1です。-3などの負の値を指定した場合は、-3 = -1-2になり、232 - 1-2になります。優先度同期のキューサイズの詳細については、『eDirectory 9.2管理ガイド』を参照してください。
スキーマ同期
スキーマのインバウンド同期とアウトバウンド同期を有効または無効にします。
データベースキャッシュ
DSデータベースエンジンが使用するデータベースキャッシュのサイズを設定します。提供されるさまざまなキャッシュ統計情報により、適切な量のキャッシュが利用可能であるかを判断できます。キャッシュサイズが不適切な場合、システムのパフォーマンスが著しく低下することがあります。
管理者がデータベースキャッシュの設定を行っていない場合は、DSエージェントが自動的にキャッシュの設定を調整します。システムの起動時に、DSエージェントは一時的なハード制限をかけた状態で開始します。その後、すべてのシステムサービスが開始可能になった時点で、DSエージェントはダイナミック調整モードに切り替わります。
ログイン設定
ユーザのログイン時に、eDirectoryがログイン属性を更新するかどうかを指定できます。次のオプションは、ユーザがログインする時のeDirectoryの応答方法を制御します。
永続的な設定
現在保存されている永続的な環境設定パラメータのインスタンスを表示したり、このeDirectoryエージェントでサポートされている永続的な環境設定パラメータに関する情報を表示したり、永続的な環境設定パラメータを新しく追加したり、既存のパラメータを変更したりすることができます。
詳細については、「エージェント環境設定:永続的な環境設定パラメータ」を参照してください。
DIBセットのクローン
このオプションを使用すると、ツリーおよびすべてのオプジェクトの完全なDIBファイルセットを複製できます。クローンは別のサーバに配置することができます。インポート先サーバがDSを開始すると、サーバはDIBファイルセットをロードし、ツリーのマスタ(オリジナル)レプリカに接続し、名前を解決し、クローン作成後に行われたDIBファイルセットのすべての変更を同期します。
詳細については、「DIBセットのクローン」を参照してください。
NetIQの商標については、http://www.netiq.com/company/legal/を参照してください。