このオプションを使用すると、ツリーおよびすべてのオプジェクトの完全なDIBファイルセットを複製できます。クローンは別のサーバに配置することができます。インポート先サーバがDSを開始すると、サーバはDIBファイルセットをロードし、ツリーのマスタ(オリジナル)レプリカに接続し、名前を解決し、クローン作成後に行われたDIBファイルセットのすべての変更を同期します。
eDirectory™ DIBセットのクローンは、クローンが作成されたサーバのオペレーティングシステムと同じオペレーティングシステムが稼働するサーバ以外には配置しないでください。たとえば、DIBファイルセットのクローンをSolarisサーバに復元する場合、NetWareやWindowsサーバではなく、Solarisサーバ上でそのクローンを作成します。
この機能のバックエンドはeDirectory 8.7に搭載されていましたが、eDirectory 8.7.1でiMonitor 2.1以降が稼働するようになるまでサポートされていませんでした。このオプションは、バージョンが 8.7より前のNovell® eDirectoryやNDS®では使用できません。
クローンを作成する
1. ツリーのスキーマを拡張する
スキーマは必ず拡張してください。拡張しないとエラーが発生します。インストール時に含まれているdibclone.schを使用します。これにより、iMonitorクローンユーティリティの操作に必要な属性が追加されます。
2. DIBファイルセットのクローンを作成する
DIBファイルセットのクローンは、オンラインまたはオフラインのどちらでも元のサーバで作成できます。オフラインで行う場合は、eDirectoryを停止させておく必要があります。オンラインの場合、eDirectoryはロックしません。
オンラインによる方法
- iMonitor内で[DIBのクローンの環境設定]を実行します。
- クローンが作成されるサーバの完全修飾名と、DIBファイルのクローンが配置される場所のファイルパスを指定し、次に[クローンオブジェクトを作成]チェックボックスと[DIBをオンラインでクローン]チェックボックスをオンにします。ターゲットサーバのNCPサーバ名(クローンオブジェクト)は、ターゲットサーバの名前と一致させる必要があります。
- [送信]をクリックします。
NDSクローンオブジェクトが作成され、DIBファイルセットが指定された配置先にコピーされます。
オフラインによる方法
- iMonitor内で[DIBのクローンの環境設定]を実行します。
- クローンが作成されるサーバの完全修飾名を指定し、[クローンオブジェクトを作成]チェックボックスをオンにします。
- [送信]をクリックします。
NDSクローンオブジェクトが作成されます。eDirectoryはシャットダウンしているため、eDirectoryがロックされているというエラーが報告されます。- ターゲットサーバ上の配置先またはファイルセットの移動に便利なメディアに、*.nds、nds*、およびnds.rfl/*.* ファイルを手動でコピーします。さらに、Linux、Solaris、AIX、およびHP-UXシステムの場合は、/etc/opt/novell/eDirectory/conf/nds.confファイルをターゲットサーバに転送し、このファイルに含まれるソースサーバへのすべての参照を、ターゲットサーバの名前に変更します。
- 元のサーバ上で、eDirectoryを起動します。ファイルがコピーされる前にソースサーバ上でeDirectoryが再起動された場合、このクローンは無効とみなされます。その場合は、新しいNCPサーバオブジェクトを削除してクローンを再作成する必要があります。
3. DIBファイルセットを移動する
DIBファイルセットのクローンを受け取り側のサーバの適切な位置にあるディレクトリに移動します。
4. クローンサーバでeDirectoryを実行する
クローンサーバオブジェクトのマスタレプリカがeDirectoryを実行していて、使用できることを確認します。クローンサーバ上でeDirectoryが初期化されると、eDirectoryはクローンサーバの最終的な名前が解決できるマスタレプリカと通信を行います。
eDirectoryの設定を完了する
プラットフォーム | ディレクトリ |
NetWare | sys:\system\nici\NICISDI.KEY |
Windows | C:\WINNT\System32\Novell\NICI\NICISDI |
Linux、Solaris、AIX、およびHP-UX | /var/novell/nici/0/nicisdi.key |
SAS、LDAP、およびSNMPサービスを設定する
次のコマンドをコマンドラインに入力すると、下に示すサービスのすべてを1回の操作で設定できます。
ndsconfig upgrade [-a admin FDN]
重要: 上記のコマンドは、Linux、Solaris、AIX、およびHP-UXにのみ使用できます。サービスを個別に設定する場合は、次の表を参照してください。
SAS
プラットフォーム コマンドまたはツール NetWare iManagerを使用してSASサービスオブジェクトおよび証明書を作成します。 Windows iManagerを使用してSASサービスオブジェクトおよび証明書を作成します。 Linux、Solaris、AIX、およびHP-UX ndsconfig add -t tree_name -o server_context -m sas
LDAP
プラットフォーム コマンドまたはツール NetWare iManagerを使用してLDAPサーバおよびグループオブジェクトを作成します。 Windows iManagerを使用してLDAPサーバおよびグループオブジェクトを作成します。 Linux、Solaris、AIX、およびHP-UX ndsconfig add -t tree_name -o server_context -m ldap または
iManagerを使用してLDAPサーバおよびグループオブジェクトを作成します。
SNMP
プラットフォーム コマンドまたはツール NetWare SNMPINST -c adminContext password ServerDN
Windows rundll32 snmpinst, snmpinst -c createobj -a userFDN -p
password -h hostname_or_IP_addressLinux、Solaris、AIX、およびHP-UX ndsconfig add -t tree_name -o server_context -m snmp
NetIQの商標については、http://www.netiq.com/company/legal/を参照してください。